海の浸食作用の影響を受け、蘭陽平原の海岸線は内側に向かって微かに凹んだ弓形になっています。また蘭陽渓と冬山河が大量の土砂を海まで運んできます。河の流れが強いため、河から運ばれてくる物質は非常に多く、加えて毎年東季節季風が発生するため、海岸線は東に向かって突出した嘴状の三角洲となっています。この三角洲の堆積作用は旺盛かつ持続的に進行しているため、利澤海岸には高さ数十メートルの特殊な沙丘地形が形成されています。この沙丘は横に広がっており、河の水が海に入りにくいため、沙丘の尾根の低い凹地に長年水が蓄えられるようになりました。その結果、海岸湿地が形成されています。
沙丘の湿地の上には緑の草木と褐色の沙丘が絶好の景色を形成しています。また、絶えず聞こえてくる波の音と、遠方の亀山島の広々とした海の景色がここを訪れる人の心身をリラックスさせ、しばし都会の喧噪を忘れさせてくれます。