蘇澳港は宜蘭県蘭陽トンネルの出口に位置し、かつては東港と呼ばれていました。三方を山に囲まれ、東側は太平洋に面しており、その上、南方澳、北方澳という二つの漁港に左右を囲まれています。険しい地形の中の優れた天然の港です。
港が広々しているため、春から夏にかけて海が凪いでいる時には、船や商店街が逆さまに海面に映り込み、空中に映し出されて蜃気楼となり、まるで天空にいるかのようです。夕日が西に沈む頃、高所から港全体を一望すると、暗闇が垂れ込める中にポツポツと映し出される漁船の灯りが見えるのですが、これもまた蘇澳の有名な美しい風景です。港や入り江の美しい景色を心ゆくまで楽しみたいなら、絶景スポットがいくつかあります。蘇花公路や砲台山からは、蘇澳港南北両側に伸びる長い岬を一望でき、まるでカニの2つの大きなハサミのようです。また、港の傍には七星嶺があります。歩道沿いに高台まで登ると、南側には壮麗な港を見下ろせ、北側には海中に浮かぶ亀のような亀山島を遠望でき、手前には蘭陽平原の美しい景色もあり、開けた気持ちの良い眺めを楽しめます。