太平洋にぽつんと浮かぶ、まるで世界の果てに残されたかのような孤島。白く立ち込める深い霧に覆われたその姿は、常に神秘的な雰囲気をまとっています。かつては遠くから眺めることしかできず、人々はただ好奇心と想像を膨らませるばかりでした。しかし今では、船で上陸し、その島——「亀山島」が持つ、雄々しさと優美さを兼ね備えた美しい景色を探索できるようになっています。
島へ上陸、いざ探検へ!
小さな島でありながら、実は千変万化の魅力にあふれる亀山島。豊かな自然生態系と、歴史ある古跡がぎゅっと詰まっています。島民の唯一の信仰のよりどころである「普陀巖」は、もともと拱蘭宮と呼ばれ、現在は観世音菩薩が祀られています。また、亀尾湖の対岸の湖畔には「観音乗龍像」が佇み、人々を優しく見守っています。亀尾湖をぐるりと囲む環湖歩道を歩けば、島民の命の水と呼ばれた「冷泉」や、台湾で唯一ここにだけ自生する「野生のビロウの林」に出合えます。さらに、多種多様な動植物の生態系も観察できます。また、「毛柿遊歩道」には、地元住民から神木と崇められる幹の直径が80センチを超える巨木があり、かつて島内最高の学府だった「旧・亀山小学校」の跡地や、有名なランドマークである「島孤人不孤(島は孤独なれど、人は孤独ならず)」の碑など、外せない撮影スポットが満載です。かつて軍が駐留していた激動の時代を物語る「軍事トンネル(坑道)」の中は非常に涼しく、暑い夏の時期には観光客の格好の避暑地となっています。トンネルの突き当たりにあるのは、いまは使われていない廃砲台。天井にびっしりと並ぶ消音用円錐が当時の張り詰めた軍事的な雰囲気を漂わせる一方、その先に目を向けると、目の前には息をのむほど美しい幻想的なブルーの海が広がります。短い島内観光でありながら、歴史、文化、そして大自然の恵みを五感で丸ごと体感できる充実の旅が待っています。
「401高地」への登頂チャレンジ
亀山島の本島の最高地点は398メートルだけですが、そこに3メートルの高さを誇るかつてのトーチカが加わり、本当の「401高地」となっています。かつての軍事要塞は島の豊かな自然生態系を満喫できる重要な遊歩道となっています。ただし、山頂からの絶景を拝むためには、全長約1,300メートル、1,700段におよぶ石段を登りきらなければならず、所要時間は片道約1時間強。道中は、豊かな動植物や低標高ならではの貴重な原生林の姿など、自然生態系を観察しながらゆっくりと一歩ずつ登っていくのがおすすめです。山頂の制高点にたどり着けば、そこには360度見渡すかぎりの海の島ならではの絶景が広がる展望台があります。ウミガメの背中に立ち、その頭としっぽを見下ろすかのような、ここだけのファンタジックな景色を堪能できます。天気の良い日には、対岸の台湾本島・東北角の美しい山海を遠く見渡すことができます。
【島上陸の申請方法】:亀山島への上陸をご希望の方は、上陸予定日の20日前までに、インターネットを通じて「交通部観光署東北角および宜蘭海岸国家風景区管理處」へ事前申請を行なう必要があります。申請後、順次手続きを進めてください。なお、1日あたりの上陸人数には定員があり、先着順で定員に達し次第、受付終了となります。
【島上陸の注意事項】
- 島内の散策・観光には必ず専門のガイドの同行が必要です。
- 島内には宿泊施設がありません。また、売店なども限られているため、飲料水や軽食は各自で事前にご用意のうえご持参いただくことをおすすめします。
- 島内でのゴミのポイ捨てや放置は固く禁じられています。自然を保護するため、島内にある物を許可なく持ち出すことは一切できません。